はじめに

 さて、今度は住宅の外観のデザインについて解説していきます。
 ここまでにコストパフォーマンスの面で、家の形は出来る限り正方形で総二階建てが良いと何度も書いてきましたが「それだと外観のデザインが、イマイチになるんじゃ?」と思った人もいるかと思います。結論から言うと、工夫次第で全然問題ないデザインになります。
 正直なところ正方形に近くて総二階建てという形のため、「メチャクチャお洒落!!」という外観は難しいです。しかし「立派で素敵!!」というレベルは十分可能です。
 ここでは正方形に近くて総二階建てを出来る限り維持しつつ、外観のデザインをお洒落にするアイデアを紹介していきます。

●屋根の形状は

 さて、外観のデザインを考える上で、まずは屋根の形状を考えたいと思います。紹介する屋根の形状は一般な形状で四角形の住宅に適用しやすい下表に示す5種類で「寄棟屋根」「切妻屋根」「片流れ屋根」「陸屋根」「招き屋根」です。
 それぞれに特徴があり、一応それを下表にまとめていますが、ハウスメーカーによって得手不得手があると思いますので、率直にハウスメーカーの担当者にオススメを聞いてみましょう。ちなみに私は「切妻」が良いと思い、実際に切妻にしたため、この後のデザインのベースは切妻となっているので、ご了承下さい。
 
【寄棟屋根】
【概要】
 形状としては一般的な形状のためどのハウスメーカーでも施工で知る。デザイン的にも一般的なため好き嫌いと言った好みに悩まされない形状。棟といわれる屋根が合わさる頂部が4方向にあるため、雨漏り等が発生するリスクが多少ある(特に地震等の外力が加わったとき)。屋根が各方にの向いているため太陽光発電を載せるのには向いていない。
寄棟
【切妻屋根】
【概要】
 2枚の屋根を合わせて構成する屋根。かなり一般的な屋根形状で、デザインも好き嫌いが分かれにくい。棟の部分も少なく構造も単純なため雨漏り等のリスクは少ない。また棟部分を建物の中心からずらすことで非対称にして、多少のデザイン性を持たせることも可能。屋根が大きい面となるため太陽光発電を設置するにも向いている。
切妻1
切妻2
【片流れ屋根】
【概要】
 一枚の屋根材で構成するため、雨漏り等のリスクは一番少ない。また南側に向けることが出来れば太陽光発電はかなりの量で設置できる。デメリットとしては建物の高さが高くなりやすいため隣地境界での高さ制限に引っ掛かる可能性があることや、雨水が全て一方向に集中してしまうことがあげられる。
片流れ
【陸屋根】
【概要】
 平らな屋根。右のイメージ図は屋根材になっているが、基本的にはRC造の住宅において屋上を利用できるようにする際に用いられる。通常の屋根材では雨漏り等の不具合が怖くて、まず間違いなく施工してくれない。RC造の住宅であれば検討してみても良い。
陸屋根
【招き屋根】
【概要】
 段違いの2面の屋根材で構成される屋根。棟部分がないため雨漏り等のリスクも少ない。屋根が低い方は2階ではなく、1階の吹き抜けや中2階となる。そのため1階2階の面積が同じくらいの間取りには適用しづらい。コストを重要視して間取りを考えた場合はこの屋根にはなりにくい。
陸屋根

●バルコニーでアクセント

 いよいよ外観のデザインについてですが、正方形に近く総二階建ての家で出来ることは多くはありません。その中でも外観のデザインに大きく影響を与えるのはバルコニーです。
 バルコニーには外壁からせり出すタイプの「」と、二階の一部を凹ませる「ステージバルコニー」がありますが、どちらでも外観にある程度のアクセントを持たせます。さらにコストがあまり掛からなければ、手すり部分の素材を変えることで、かなり印象が変わります。正直なところバルコニーをアクセントとして活用出来れば、外観の印象は十分に素敵なものになるでしょう。
 
バルコニー1
バルコニー2

●外観の一部をアクセントに

 さて今度は外観の一部をアクセントとして活用するアイデアを紹介します。上で紹介したバルコニーのアイデアは、バルコニーを設置する方位の関係で道路面が南か東でないと、なかなか取り入れにくいです。
 ではバルコニー以外で外観にどんなアクセントをつけるかというと、外観の一部の色を変えてデザイン性を持たせるという方法があります。
 最近の住宅ではやはりコストパフォーマンスを重視して、装飾とかではなく、このように外観の一部の色や素材を変えてアクセントにしているデザインが増えています。
 基本的に基礎から屋根まで縦のラインで一箇所の色を変えてアクセントにします。正面だけでなく側面にも入れたり、細いラインを複数入れたりとアイデア次第で結構印象が変わります。
 またこのアクセントの良いところはほとんどのハウスメーカーで追加料金がかからないところです。基本的には素材を変えてるだけなので、使用材料のグレードをあげたり、複雑なデザインにしなければ、追加料金なしで大丈夫の場合がほとんどです。
 
外壁1
外壁2

●エクステリアで華やかさを

 外観のデザインで最後に紹介するのはエクステリアについてです。住宅自体が一般的な形状で、そこまでデザインに特徴が無くても、エクステリアで多少の彩りを入れることで印象はだいぶ変わります。ただしあまりコストをかける部分ではないことや、あまり植栽を増やしすぎても良くないです。そのためエクステリア全体のバランスを考えながら適度に彩りを入れると良いと思います。エクステリアについては「②住宅の外構やエクステリア」でも解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
 下のイメージ図は植栽を少し入れてみたイメージ画像です。ちょっと植栽を入れるだけでもけっこう印象が変わる感じがします。
 
エクステリア1
エクステリア2